助かる初期値

入力/選択コントロールのすべてに、ユーザーの入力作業を助ける適切な初期値を設定しておく。
理由:ボタンの押下という1操作のみで、作業が前に進むような効率的なアプリケーションにするため。

図例
助かる初期値(チェックボックス)

効能

  • 初期値から、不要な値のみを外したり、誤りの部分のみを訂正したりするだけで、入力作業を完了できる。
  • コマンドボタンを押すだけで、入力が不十分であることによるエラーメッセージを生じさせずに、次の画面に進むことができる。
  • ユーザーの確認が必要な箇所では、初期値を外しておくことで、誤った操作を未然に防ぐことができる。
  • サービスを申し込もうとしていたユーザーが、初期値がないためにその意欲を失ってしまうことを防げる。

用法

  • 大部分のユーザーが選択することが想定される値を、初期値として設定しておく。
  • すでに入力された値は、積極的に初期値として設定しておく。
  • ユーザーの明確な意思のもとに入力が行われる必要のある項目(特に有料オプションや広告の受け入れ、セキュリティ、個人情報、機密情報関連)には初期値を設定しない。
  • IDやパスワードを初期値として記憶できるシステムの場合には、それを記憶するかどうかを選択するためのコントロールに対し、デフォルトでチェックをしない。

図例
一般的に助かる初期値(ラジオボタン)

図例
ターゲットユーザーにとって助かる初期値(ラジオボタン)

図例
助かる初期値(テキストボックス)

注意書き

  • システムの運営者や管理者の視点で初期値を付けると、ユーザーが必要としない項目を意図せず選択したままにしてしまい、大問題に発展しかねない。