LIFT for Macromedia Dreamweaver

LIFT 2.2 の概要

ガイドラインに適合しているかどうかをチェック

「LIFT for Macromedia Dreamweaver(以下、LIFT)」は、マクロメディア社(現アドビ社)のDreamweaver MX 2004/MXの機能を拡張し、高齢者や障害者を含めた誰もが利用できるような”アクセシビリティの高い”ウェブサイトを構築するために、ウェブ・コンテンツのアクセシビリティ・ガイドラインへの適合/不適合をチェックするソフトです。

本製品は「Macromedia Dreamweaver 8」「Adobe Dreamweaver CS3」には未対応です。

HTMLをコーディングしながらチェック

「LIFT」の最大の特長は、ウェブ・コンテンツの制作と同時進行でそのアクセシビリティをチェックすることです。これにより、アクセシビリティ・ガイドラインに対応することをウェブ・コンテンツの制作とは全く別の作業だと考えなくてすみます。今まで通りにDreamweaver MX 2004/MXで制作していると、「LIFT」がアクセシビリティの問題が発生していないかどうかを常にチェックしてくれるのです。

既存コンテンツや公開前のコンテンツをまとめてチェック

「LIFT」にはいわゆるチェッカーとよばれるツールと同じ機能も用意されています。ウェブサイトの運営者や管理者は、既存コンテンツがどの程度アクセシビリティ・ガイドラインに適合できているのか、公開前のコンテンツがきちんとアクセシビリティ・ガイドラインに適合できているのか等、チェッカーと同じ感覚でチェックツールとしても活用することができます。

もうガイドラインを丸暗記しなくてもOK

「LIFT」では、ガイドラインをカスタマイズしているとき、新規コンテンツを制作しているとき、既存コンテンツの診断結果を確認しているとき等、必要なときにいつでも詳細な解説を参照することが可能です。全てを丸暗記しなくても、作業の流れの中で徐々にガイドラインの内容が身についていきます。

アクセシビリティ・ガイドライン一覧

「LIFT 2.2」を使うと、以下のアクセシビリティ・ガイドラインでウェブ・コンテンツをチェックすることができます。

JIS X8341-3:2004『高齢者・障害者等配慮設計指針 – 情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス – 第3部:ウェブコンテンツ』

2004年6月20日に制定されたウェブコンテンツのアクセシビリティに関するJIS(日本工業規格)です。

W3C/WCAG(ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)1.0 優先度1および優先度2

W3Cが1999年5月に勧告として出したウェブ・コンテンツのアクセシビリティ・ガイドラインです。14項目から構成され、全部で65のチェックポイントにそれぞれ優先度が「1」から「3」まで3段階で設定されています。

リハビリテーション法508条スタンダード

2001年6月に米国にて施行されたウェブ・コンテンツのアクセシビリティ・ガイドラインです。米国連邦政府のウェブベースのイントラネットおよびウェブサイトに適用されるもので、これに準拠することが法律で義務付けられています。

日本語特有のテスト

W3C/WCAG1.0や米国508条スタンダードはいずれもウェブ・コンテンツの基本言語が英語を前提に作成されており、日本語のウェブ・コンテンツにおける日本語特有の問題点には一切言及されていません。そこで、ソシオメディアが推奨する日本語コンテンツのアクセシビリティ・ガイドラインを独自に追加しています。

システム要件

Windows版、Macintosh版とも、「Macromedia Dreamweaver 8」「Adobe Dreamweaver CS3」には未対応です。

Windows版

  • Intel Pentium III processor以上 または 600MHz以上
  • Windows 98SE、2000、XP
  • Internet Explorer 5.0 以上
  • Macromedia Dreamweaver MX 2004(7.0.1)、Dreamweaver MX(6.1)
    注意:本製品には含まれておりませんので別途ご用意ください。
  • 64 MB 以上の空きメモリ (128 MB 推奨)
  • 110 MB 以上のハードディスク空き容量
  • 800 x 600、256色以上の表示が可能なディスプレイ (1024 x 768、16ビットカラー推奨)

Macintosh版

Mac OS: Dreamweaver MX

  • Power Mac G3 以上
  • Mac OS 9.x, Mac OS X 10.2.6, 10.3 日本語版
  • Internet Explorer 5.x 以上
  • Dreamweaver MX(6.1)
    注意:本製品には含まれておりませんので別途ご用意ください。
  • 64 MB 以上の空きメモリ (128 MB 推奨)
  • 20MB以上のハードディスク空き容量
  • 800 x 600、256色以上の表示が可能なディスプレイ (1024 x 768、16ビットカラー推奨)

Mac OS X: Dreamweaver MX 2004

  • Power Mac G3 以上
  • Mac OS X 10.2.6, 10.3 日本語版
  • Internet Explorer 5.x 以上
  • Macromedia Dreamweaver MX 2004(7.0.1)
    注意:本製品には含まれておりませんので別途ご用意ください。
  • 96 MB 以上の空きメモリ (128 MB 推奨)
  • 20MB以上のハードディスク空き容量
  • 1024 x 768、16ビット以上の表示が可能なディスプレイ

制作者や運営者にとってのメリット

1. ガイドラインをカスタマイズできる

以下のような方法でオリジナルのガイドラインを作成することができます。

  • 複数のガイドラインを組み合わせる
  • ガイドラインのテスト項目から必要なものを取捨選択する
  • ガイドラインのテスト項目の優先度を上げ下げする

「LIFT 2.2」で使用できるガイドラインは以下の通りです。

  • JIS X8341-3:2004
  • W3C/WCAG(ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)1.0 優先度1
  • W3C/WCAG(ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)1.0 優先度2
  • 米国リハビリテーション法508条スタンダード
  • 日本語特有のアクセシビリティ・ガイドライン(ソシオメディア)
  • ユーザビリティ・ベーシック(米国・ユーザブルネット社)

2. 今までどおりDreamweaverで制作しながらチェックできる

「LIFT」はマクロメディア社のDreamweaverの拡張機能ソフトなので、今までと同じようにDreamweaverでコンテンツを制作しながらアクセシビリティに対応することができるようになります。つまり、そのウェブページが完成したら同時にアクセシビリティのガイドラインに準拠していることになるのです。後からチェッカーでチェックして問題箇所を修正するという二度手間はもうなくなります。

3. ガイドラインを丸暗記する必要がない

作業中に問題箇所として指摘されたときにリファレンスや解説を参照していくことで自然とガイドラインについての理解が深まっていきます。ガイドラインを全て丸暗記しなくても、「LIFT」を使い始めたその日からアクセシビリティに対応したコンテンツが簡単に作れるようになるのです。そして、繰り返し使えば使うほど作業スピードもアップしていることに気づくでしょう。

4. ケアレスミスがなくなる

アクセシビリティのガイドラインには、HTMLのソースコードに関するチェック項目が数多くあります。手作業でやっているとうっかりミスしてしまいそうな箇所も、「LIFT」は決して見逃さずにあなたに知らせてくれます。

5. シミュレーションができる

音声読み上げソフトによる読み上げ順序や色を使った表現など頭では理解できていても、いざやってみると分かりにくいものです。「LIFT」の[リニアライザー]や[グレースケール表示]を使えばブラウザ画面でプレビューすることができ、簡単にシミュレーションすることができます。

6. 画像のalt属性をまとめて修正できる

特に既存コンテンツの修正で最も問題箇所が多いのが画像へのalt属性の付け忘れです。「LIFT」の[ALTエディタ]を使えば、サイト内を一度にスキャンして効率よく修正作業ができます。

7. ガイドラインの内容を正しく理解できる

オリジナルのガイドラインを作成するには、各ガイドラインの内容を正しく理解している必要があります。ガイドラインの内容を知らなくても、リファレンスや解説を参照すれば、その場で正しく理解しながら項目の取捨選択や優先度の設定ができます。また、チェックしている際に問題箇所として指摘されたテスト項目についても、必要なときに随時リファレンスや解説を参照することができます。

8. チェッカーとして使用できる

既に公開しているコンテンツやこれから公開しようとしているコンテンツをチェッカーのように診断することができます。既存のガイドラインはもちろん、カスタマイズしたオリジナルのガイドラインでチェックすることも出来ます。既に公開しているコンテンツの現状を把握したり、制作会社から納品されたファイルを一度にまとめて検品したり、様々な使い方が出来ます。

9. 短時間でチェックできる

アクセシビリティのガイドラインには、HTMLのソースコードに関するチェック項目が数多くあります。しかし、HTMLは自分でコーディングしたこともないし、タグのことも全然知らないという担当者の方も多いでしょう。しかし、そんな心配はご無用です。「LIFT」が全てあなたのかわりにチェックしてくれます。