設立のビジョン

「情報理解」のためのコンピュータ技術活用=ソシオメディア

「Sociomedia」という概念は、マサチューセッツ工科大学(MIT)教授 Edward Barrett の編著書『Sociomedia -Multimedia, Hypermedia, and the Social Constryction of Knowledge』(MIT Press 発行、1992年)ではじめて提示されました。この本は、1991年春に MIT で行われたカンファレンス「The Social Creation of Knowledge」の発表論文集です。このカンファレンスでは、社会的・協働的な研究・学習・指導のためのマルチメディア技術の利用法、とりわけ、複雑化した情報を理解しやすくするためのさまざまな試みが発表されました。

Barrett は「Sociomedia」という語に、「コンピュータメディアの存在意義は、思考や情報の対象化・交換・協働・喚起・供述・洗練・記憶・理解などを支援することで、人間の社会的な行動を助けることにある」という意味を込めています。

つまり、「理解」を始めとする、人間の社会的な行動を助けるためにコンピュータ技術を活用し、無目的な道具(単なるメディア)をこえて社会のための道具(ソシオメディア)に発展させていこう、ということです。

社会を変える情報技術

それから時を経た現在、コンピュータ技術はインターネットなど新しい要素を加えることで更なる進化をとげ、ますます「社会の道具」としての重要性が増しています。

また社会も、厳格な国家単位を基準とする時代から、より緩やかで広域的な単位を視野にいれた時代へと、パラダイムを変えようとしています。そして、そうしたパラダイムの変革を可能にしたのが他でもないコンピュータ技術であり、さまざまな地域や文化を超えて交わされる情報交換やコミュニケーションを支援しているのです。

しかしいずれの場合にも、コンピュータ技術そのものが人間の理解やコミュニケーションを促進しているわけではありません。またテクノロジーの急速な発達がコミュニケーションの方法を多様化する分、理想的なメディアをデザインするための課題は増えるばかりです。

大切なことは、人間の「理解したい」「伝えたい」と願い熱望する感情が、技術の進歩や人間行動への洞察などのさまざまな成果をもたらし、それらの要素が融合することで、技術を「社会のための道具」に変えていくということです。

理解に満ちた社会の実現へ

「Sociomedia」という社名に、情報デザイン・情報技術をベースにした「理解に満ちた社会を実現するためのメディア」という意味をこめて、私たちは今、新しい活動を開始します。

私たちの活動目標は、「よりよい理解の架け橋になるようなメディアを追求すること」「私たち自身が理解の架け橋としてのメディアとなること」です。

そして、こうした活動が、世界をよりよい方向へ変える力につながると信じています。

2001年3月23日
ソシオメディア株式会社
代表取締役社長 篠原 稔和