W3C/WAI「ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン 1.0」
暫定的なアクセシビリティ・ソリューションを利用して、支援技術や古いバージョンのブラウザを使っていても正しく操作できるようにする。
古いバージョンのブラウザのなかには、値が空白になっているエディット・ボックスには入力できないものがある。また、古いバージョンのスクリーン・リーダのなかには、複数のリンクが連続してリストアップされていると、それらを1つのリンクとして読みあげてしまうものがある。このような状態では、アクセスが困難になったり、不可能になったりしてしまう。また、使用中のウィンドウが変更されたり、ポップアップ・ウィンドウとして新しいウィンドウが開くと、それを目で見て確認できないユーザは非常に混乱する。
注:以下に挙げるチェックポインは、ユーザ・エージェント(支援技術を含む)が、これらの問題に対処できるようになるまで適用される。以下のチェックポイントを「暫定的」なものとして分類しているのは、ウェブ・コンテンツ・ガイドライン作業部会が、このガイドラインの発行時点において、ウェブのアクセシビリティに必要かつ妥当な項目と判断したためだ。しかし、ウェブ・テクノロジーが新たな機能や能力を搭載するようになれば、将来的には以下のチェックポイントは必要なくなると考えている。
10.1 ユーザ・エージェントを使って、ユーザが新しいウィンドウを開かないよう設定できるようになるまで、ユーザへの告知なしに、ポップアップなどの別ウィンドウを開いたり、使用中のウィンドウを変更したりしない。[優先度2]
例:HTMLでは、新しいウィンドウをターゲットにしたフレームの使用を避ける。
チェックポイント10.1に関するテクニック:
http://www.w3.org/TR/WAI-WEBCONTENT-TECHS/#tech-avoid-pop-ups
10.2 ユーザ・エージェントが、ラベルとフォーム・コントロールの明確な関連づけをサポートするようになるまで、暗黙の状態でフォーム・コントロールと関連づけられたラベルがある場合は、必ず適切な位置に配置する。[優先度2]
1行に複数のラベルとコントロールがある場合、コントロールの直前にラベルを配置する。1行につきラベルとコントロールが1つずつの場合、コントロールの直前の行にラベルを配置する。
参照:チェックポイント12.4
チェックポイント10.2に関するテクニック:
http://www.w3.org/TR/WAI-WEBCONTENT-TECHS/#tech-unassociated-labels
10.3 ユーザ・エージェント(支援技術を含む)が、並列に配置されたテキストを正しく出力できるようになるまで、囲みコラムやテキストを並列にレイアウトしたテーブルにはすべて、横1行に直線的にレイアウトした状態のテキストを代替形式として提供する。代替形式は、同じページでも、別のページで提供してもかまわない。[優先度3]
注意:直線的テーブルについての詳細は、用語解説を参照してほしい。このチェックポイントは、並列に配置されたテキスト・ブロックを扱えないユーザ・エージェント(スクリーン・リーダーなど)を使用する人にとって有益だ。ただし、コンテンツ開発者がタブラー情報を表現するためにテーブルを使用する場合は、このチェックポイントは当てはまらない。
チェックポイント10.3に関するテクニック:
http://www.w3.org/TR/WAI-WEBCONTENT-TECHS/#tech-linear-tables
10.4 ユーザ・エージェントが、値が空白のフィールドを正しく扱えるようになるまで、エディット・ボックスとテキスト領域には、プレースホルダー用の文字をデフォルトで入れておく。[優先度3]
例:HTMLでは、TEXTAREA、INPUT要素を使用する。
チェックポイント10.4に関するテクニック:
http://www.w3.org/TR/WAI-WEBCONTENT-TECHS/#tech-place-holders
10.5 ユーザ・エージェント(支援技術を含む)が、隣接するリンクを別々のリンクとして正しく処理できるようになるまで、隣接するリンクとリンクの間には、印刷可能な非リンクの文字を挿入しておく。非リンクを示す文字の前後には、スペースを入れる。[優先度3]
チェックポイント10.5に関するテクニック:
http://www.w3.org/TR/WAI-WEBCONTENT-TECHS/#tech-divide-links
注意:このドキュメントは、W3Cが勧告として公開している「Web Content Accessibility Guidelines 1.0」を株式会社アスキーが書籍「ウェブ・アクセシビリティ〜すべての人に優しいウェブ・デザイン」にて日本語訳したものです。正式な文書はあくまで英語版であり、この文書には翻訳上の間違いや不適切な表現が含まれている可能性がありますのでご注意ください。