一言で言えば、当社の企業クライアントは皆一様に高い関心を持っていると思います。 しかしながら、アクセシビリティの基準に関してはクライアントも受注側の代理店やプロダクションでもまだ曖昧なところがあります。JIS化を迎えることで、企業努力として求められるべき明確な基準意識が生まれると思います。ですが、まだその尺度に対してのアプローチに迷われているケースも多いように見受けられます。 また、広告デザインなどにおける見た目のデザインが進化する中で、今回JIS化を目指して取り上げられているアクセシビリティに配慮がされていないことも無視出来ない頻度で目にするようになりました。ですが、そういったデザインの長所もありますし、今後はアクセシビリティとの両立が必要になってくると感じています。
JIS化を目前にしながらも国内ではまだアクセシビリティの基準に関する認識は曖昧で、実際問題として各種サイトの運用ルールにしたがって適用の度合いを調整するという、非常に手間の掛かる運用を行わざるを得ませんでした。この点に関しては実は目に見えないロスが多く、場合によっては必要とされる制作スピードやクオリティを犠牲にすることもあります。 その問題を解決する為に、一連の制作業務を支援する体制や適切に制作を支援する手段というものを確立する必要があったのですが、そこで出会ったのがLIFTでした。人的リソースによる体制や経験則的な手段だけでは、実際の業務を最適化する事には限度があります。この点に関し、制作ツールでの支援が何処まで可能なのかということに関してアプローチしたいと考えました。
使ってみて感じる良い点は、ガイドラインの各項目をシステマチックに分析ができるその能力ですね。実際になかなか気付かない問題箇所がわかるので、非常に便利です。また、アクセシビリティにはW3C/WAIのWCAG1.0や米国の508条などガイドラインが幾つかありますが、そのガイドラインごとにチェックが行える柔軟性があります。 それから大きな表組み(データテーブル)などで、半自動でidおよびheaders属性を割り当てる機能はありがたいです。また、LIFTの”ALTエディタ”というツールは、ファイル単位やディレクトリ全体でalt属性を指定していない画像を見つけるのに非常に役立ちます。LIFTで何よりも一番重宝しているのは実はこの機能かもしれません。特に、あるウェブサイトのリニューアル作業の時には大活躍でした。 逆に難しいのは、チェック機能が豊富なだけに制作者が作業における明確なアクセシビリティ対応の基準やイメージを持っていないと、そのチェック機能を生かせないということです。また、ガイドラインの基準ではエラーとなる部分をあえて他の手段で代替することで対応とする場合もあるので、意図的にエラーを表示させない手段があるといいですね。
LIFTはJIS化を目前にしたアクセシビリティへのアプローチを行う、数少ない手段の一つだと思います。 LIFTを使って新しい視点でアクセシビリティにアプローチをしてもらえたら、私たちが普段制作で関わっているWeb業界の技術基準がまた一つ底上げされるのではと感じています。 是非一度、手に触れてみてください。