デザインマネジメント

 

いまや様々なビジネス間に存在する伝統的な境界線をはるかに超えて、世界の様々な課題への対応のみならず新しい視点でものごとを生み出し、様々な領域で価値を発揮するデザイン。

デザインマネジメントは “デザインのビジネスサイド” と言われ、デザイン、経営戦略、プロジェクト管理、サプライチェーンなどの手法を融合しながら創造的なプロセスと文化を制御し、デザインのための構造と組織を構築する活動です。そしてデザインマネジメントの目的は、組織がデザインを通じてその戦略的目標およびミッションを達成するための効率的なビジネス環境を開発し、維持することです。

近年のスマートフォンの普及によるアプリケーションやウェブサービスの急成長を背景として、アプリケーション・デザイナーの急増に伴う「デザインマネジメント論」や「デザイン組織論」、「デザイン戦略論」がよく話題となっています。また、ソフトウェアにおけるデザインの構成要素を「デザイン言語」としてとらえる「デザインシステム」といった現場視点のデザインマネジメントから、企業におけるデザインやデザイン関連の人材の運用に関する「DesignOps(デザイン運用)」や「ResearchOps(リサーチ運用)」、デザインを中核とした組織づくりに関する「DesignOrgs(デザイン組織)」といった経営視点のデザインマネジメントが非常に大きな注目を集めてきているといえるでしょう。

出版プロジェクト「デザインマネジメントシリーズ」

ソシオメディアでは、「デザインマネジメントの現在」を紹介するために「デザインマネジメントシリーズ」と題した出版プロジェクトを開始することになりました。
このプロジェクトでは、世界的な「デザインマネジメントの潮流」に遅れをとってしまっている日本において、企業や政府・自治体における実践と大学における教育とを加速度的に進めるための一助となることを目指すと同時に、日本の実情をしっかりと世界に発信していくことを企図しています。

ぜひお手にとってご覧いただくとともに、本書をきっかけとして一人でも多くの方にデザインマネジメント領域への深い関心を寄せていただくことを願っています。

『デザインマネジメント原論 – デザイン経営のための実践ハンドブック』

第一弾となる書籍『デザインマネジメント原論 – デザイン経営のための実践ハンドブック』は2019年5月27日に発売されました。

本書は「デザインマネジメント」、「デザイン経営」を網羅的に解説した教科書であり、ワークショップなどを重ねながら活用できる「ハンドブック」となっています。

『実践デザインマネジメント – 創造的な組織デザインのためのツール・プロセス・プラクティス』

第二弾となる書籍『実践デザインマネジメント – 創造的な組織デザインのためのツール・プロセス・プラクティス』は2019年10月25日に発売されました。

本書はデザインを活用したマネジメントを担う経営層、管理職層向けの必携書で、イノベーション、ビジネスモデルの開発を組織化していく方法について初めて体系的に言及した実践書です。ビジネスシステムのデザインに携わる方や、製品開発に関わる研究者の方にとっても大きな価値をもたらす一冊となっています。

『詳説デザインマネジメント – 組織論とマーケティング論からの探究』

第三弾となる書籍『詳説デザインマネジメント – 組織論とマーケティング論からの探究』は2020年3月20日に発売されました。

「デザインマネジメント」の教科書を紹介することによって、本領域の現在(いま)を正しく捉えることを狙った基礎三部作の完結編。著者による網羅的な文献に裏付けられた論考に加え、合計10人にものぼる研究者たちの論考によって支えられた、文字通り、「デザインマネジメントの現在」を詳説した「デザインマネジメントに関わる教科書の決定版」として位置付けることができます。

『センス&レスポンド – 傾聴と創造による成功する組織の共創メカニズム』

第四弾となる書籍『センス&レスポンド – 傾聴と創造による成功する組織の共創メカニズム』は2022年5月20日に発売されました。
先の3冊が「デザインマネジメント領域の基盤」を解明していく目標だったのに対し、本書以降は世界における「デザインマネジメントの実践例」にあたる良書の開拓を目指しています。

本書は、 世界的な大ベストセラーとなった “Lean UX: Applying Lean Principles to Improve User Experience”, O’Reilly Media(邦訳『Lean UX ― リーン思考によるユーザエクスペリエンス・デザイン(THE LEAN SERIES)』,オライリージャパン,2014年)の著者のお二人による、変化が著しい現代において、組織を成功に導くために必要な「共創のメカニズム」である「センス&レスポンドモデル」について、具体的な成功事例と失敗事例を豊富に用いながら解説しています。

『カオス・マネジメント – デザインによるデジタルガバナンスの理論と実践』

第五弾となる書籍『カオス・マネジメント- デザインによるデジタルガバナンスの理論と実践 』は2023年6月20日に発売されました。

前作の『センス&レスポンド – 傾聴と創造による成功する組織の共創メカニズム』に続く、世界における「デザインマネジメントの実践例」を紹介していく取組の二冊目に位置付けられます。

本書は、「デジタルガバナンス」の分野における世界的な先駆者であり、「ソートリーダー(思想的な指導者、その道における第一人者)」の著者による、「デジタルガバナンス」を「デザイン」の力を使って実現するための「理論」と「実践」の指南書です。デジタル領域に関わる組織やプロジェクトが直面する「カオス(混沌)」の状態を, デジタルを活用してどのようにしてガバナンス(統治・支配・管理)していくかについて、詳細なフレームワークと実践例によって解き明かしていきます。

ご相談・ご依頼

ソシオメディアはこれまで、さまざまな企業の組織運営をデザインの視点で長年にわたって支援してまいりました。その知見を生かして、御社のデザインマネジメント実施をご支援いたします。まずは問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。担当の者より折り返しご連絡いたします。

また「デザインマネジメントシリーズ」書籍についてのご感想やご質問も承っておりますので、問い合わせフォームよりお気軽にお送りください。